2025/03/25

カスタムGPT「英文の文法解析」を作りました。AIが文法構造を説明してくれます。

 

ChatGPTの使いやすいカスタム版で、「英文の文法解析」を作りました。入力窓に、文法構造を分析してもらいたい英文を入れると、ChatGPTが文法構造を説明してくれます。高校生を主なユーザーとして設定しています。これを使ってどんどん自分で英語を勉強していってください。


カスタムGPT「英文の文法解析」


 まだ作ったばかりなので不備もあるかもしれませんが、よかったらお試しください。

 以下は、 "Trump told the former prime minister of Canada Justin Trudeau “that he did not believe that the treaty that demarcates the border between the two countries was valid and that he wants to revise the boundary.”" という英文を入力した時の出力例です。



*****


こちらは、「Trump told the former prime minister of Canada Justin Trudeau “that he did not believe that the treaty that demarcates the border between the two countries was valid and that he wants to revise the boundary.”」という英文の構文解析です。すべての単語を含む、わかりやすい構文木を作成し、高校英語で習う文法用語を使って説明します。


【全体構造】

この文は 主節that節(間接話法) から成る複文です。


🌳 構文木(ツリー形式)

[主節]
Trump (S)
└── told (V)
    └── the former prime minister of Canada Justin Trudeau (O)
        └── "that" 節(間接話法の内容)(DO: tellの直接目的語)
            └── that he did not believe (名詞節の先頭 / 同格のthat節)
                └── [he (S) + did not believe (V) + that節 (O)]
                    └── that the treaty that demarcates the border between the two countries was valid
                        └── the treaty (S)
                            └── that demarcates the border between the two countries (関係代名詞の形容詞節)
                                └── that (S)
                                └── demarcates (V)
                                └── the border between the two countries (O)
                        └── was valid (V+C)
            └── and that he wants to revise the boundary (並列するthat節)
                └── he (S)
                └── wants (V)
                └── to revise the boundary (O: to不定詞句)

🧩 文の分解と文法ポイント

① 主節:

Trump told the former prime minister of Canada Justin Trudeau ~

  • Trump(主語/S)

  • told(動詞/V:tellの過去形)

  • the former prime minister of Canada Justin Trudeau(目的語/O)

    • “the former prime minister”に “of Canada” と “Justin Trudeau” がついて詳しく説明されています。


② that節(間接話法の内容):

②-1: that he did not believe that the treaty... was valid

  • he(主語)

  • did not believe(動詞)

  • that節(目的語)

    • このthat節の中にさらに別のthat節が入っている(入れ子構造)

that the treaty that demarcates the border... was valid
  • the treaty(主語)

  • that demarcates the border between the two countries
     → 関係代名詞「that」による形容詞節。主語「the treaty」を修飾。

  • was valid(動詞 + 補語)


②-2: and that he wants to revise the boundary

  • and:等位接続詞。前の「that節」と並列。

  • he(主語)

  • wants(動詞)

  • to revise the boundary(目的語:to不定詞句)


✅ ポイントまとめ(高校生向け)

  • この文は「主節(SVO)」+「that節(間接話法の内容)」で構成されている。

  • 間接話法の中には 二つのthat節 があり、「and」でつながれている。

  • 入れ子構造(ネスト)になっており、「believe」の目的語としてさらに「that the treaty... was valid」という文が入っている。

  • 「the treaty that demarcates...」のように関係代名詞を使って名詞を詳しく説明している。


必要であれば、視覚的な構文図(ツリー図)として図解もできます!欲しい?



追記(2025/03/25)

このアプリの開発を思いついたのは、X (Twitter) で「直読直解を勧める教師は、文法構造でつまずいている生徒にどう対応するのだ!?文法訳読式はやはり必要だ!」といった主張を見たときです。平泉-渡部論争のまとめを書いたときも、直訳重視の英語教育の問題点について改めて考えたので、アプリを作ってみようと思いました。


追記(2025/03/26)

早速このアプリを試していただいた方によりますと、このアプリは通常の garden path sentence (袋小路文=複数の構文解釈を許す構造的曖昧性をもった文)を入れても、きちんと複数の構文解釈を提示してくれるそうです。

ただ、相当に意地の悪い文(笑)--通常挿入するカンマをあえて除去した文--を入れると、一つの解釈(カンマがない場合の通常の解釈)しか提示しなかったそうです。とはいえ、その方がもう一つの可能性を指摘したところ、ちゃんとカンマが入った場合の構文解釈をしなおしたそうです。

AIを使うときの鉄則の一つですが、回答に納得がいかない場合は、AIにさらなる説明を求めてください(人間と違って、AIは何度でも丁寧に説明してくれます)。どうしても納得がゆかない場合は、人間の専門家に尋ねてください。



*****


関連記事

【ご自由にお使いください】中高生の英語ライティング力向上ChatGPTプロンプト/カスタムGPT 

https://yanase-yosuke.blogspot.com/2025/02/chatgptgpt.html


【2つ追加!】AIを活用した英会話練習のすすめ―9つのChatGPTプロンプト(カスタムGPTs)の紹介

https://yanase-yosuke.blogspot.com/2025/02/ai7chatgptgpts.html

カスタムGPT「英文の文法解析」を作りました。AIが文法構造を説明してくれます。

  ChatGPTの使いやすいカスタム版で、「英文の文法解析」を作りました。入力窓に、文法構造を分析してもらいたい英文を入れると、ChatGPTが文法構造を説明してくれます。高校生を主なユーザーとして設定しています。これを使ってどんどん自分で英語を勉強していってください。 カスタ...