この度、以下の論文を『KELESジャーナル』に掲載していただきました。同誌が一般公開されましたので、ここでもお知らせいたします。
実践者論文の意義と原則
―RCTに基づく科学論文との対比から―
柳瀬 陽介
『KELESジャーナル』
2025 年 10 巻 p. 29-32
https://doi.org/10.18989/keles.10.0_29
これは、2024年11月3日の第61回KELESセミナー(「現場教師の実践知を生かすために学会ができること―改めて問い直す実践研究―」)での発表に基づくものです。私は指定討論者として、藤田卓郎先生(福井工業高等専門学校)と吉田達弘先生(兵庫教育大学)と討論しました。
そのシンポジウムの様子は、関西英語教育学会ニューズレター(2025年1月)に丁寧に報告されています(報告者の先生方に感謝します)。
少なくとも登壇者としてはシンポジウム開催の意義を感じましたので、『KELESジャーナル』にも文章を掲載させてくださいとお願いしました。ご承諾くださった学会の皆様、ジャーナル編集に多大な労力を割いていただいた編集委員会の皆様に厚く御礼を申し上げます。
同誌にはたくさんの興味深い論考が掲載されています。私が恣意的に選ぶとしたら、以下のような観点でこれらの記事を連続して読んでみると面白いかもしれません。
■ 時代背景を理解するために
グローバル人材育成策を問い直し、協同と共生の英語教育へ
江利川 春雄 https://doi.org/10.18989/keles.10.0_4
■ 多くの教師が素朴に願っていることを言語化するために
外国語(英語)教育と人格の形成
加賀田 哲也 https://doi.org/10.18989/keles.10.0_37
■ 英語圏・日本語圏での英語教育の実践研究の実績を知るために
教師の実践研究を支える協働の可能性
藤田 卓郎 https://doi.org/10.18989/keles.10.0_21
■ 英語教育の実践研究がさらに一歩進むために
KELESはPractitioner Researchをどう位置づける?
~紀要編集の経験から~
吉田 達弘 https://doi.org/10.18989/keles.10.0_25
■ 実践研究の特徴と規範を理解するために
実践者論文の意義と原則
―RCTに基づく科学論文との対比から―
ご興味があればぜひ同誌をお読みください。