2022/06/27

英語の情報源をもつことで、自分の情報網を広げる。


【この「時事」カテゴリーの記事は、学生さん向けの文章をこのブログに転載しているものです。】


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量子コンピュータは、現在のスーパーコンピュータが数千年かかっても計算できないような問題をわずか数分で解くとも言われています。


‘Quantum Internet’ Inches Closer With Advance in Data Teleportation

https://www.nytimes.com/2022/05/25/technology/quantum-internet-teleportation.html


は、そんな量子コンピュータについての解説記事です。


この記事は、量子力学のメカニズムをきちんと理解できない私のような読者のために(苦笑)、「机の上でくるくる回転しているコインは、回転が終わった時に表にも裏にもなりうる」という喩えを使って、quibit (=quantum bit) を説明します。


量子コンピュータは、bitではなくquibitを使うので、quibitが増えるごとにその計算量が指数関数的に増えるのだそうです(物理学に詳しい方、どうぞさらなる解説をお願いします 笑)。


Traditional computers perform calculations by processing “bits” of information, with each bit holding either a 1 or a 0. By harnessing the strange behavior of quantum mechanics, a quantum bit, or qubit, can store a combination of 1 and 0 -- a little like how a spinning coin holds the tantalizing possibility that it will turn up either heads or tails when it finally falls flat on the table.


This means that two qubits can hold four values at once, three qubits can hold eight, four can hold 16 and so on. As the number of qubits grows, a quantum computer becomes exponentially more powerful.


しかしそんな量子コンピュータが可能になるためには、quantum teleportationが必要となるそうです。


Although it [=quantum teloportation] cannot move objects from place to place, it can move information by taking advantage of a quantum property called “entanglement”: A change in the state of one quantum system instantaneously affects the state of another, distant one.


この時点で私の理解力は明らかに止まってしまうのですが、この記事は、そのquantum teleportationについてのNature学術記事へのリンクを貼ってくれています。


Qubit teleportation between non-neighbouring nodes in a quantum network

https://www.nature.com/articles/s41586-022-04697-y


リンク先のAbstractを読むと、相変わらず量子力学やentanglementの基本原理については理解できませんが、この論文がやろうとしていることは私にすらおぼろげにわかります。



英語で報道を読んでいると、上の例のようにしばしば、一次情報にスムーズに移行することができます。今回、私は具体的にはあまり理解を増やすことができませんでしたが、それでも 'qubit'について次に読んだときにはもう少しわかるかもしれないという知的好奇心は増しました。


日本語の報道ですと、人名や多くの用語はカタカナ表記ですから、英語のスペリングを知らないと英語でのネット検索にすら手間がかかってしまいます。だから情報があまり増えません。日本語のネット検索で知ることができる情報は限られているからです。


また日本の新聞社のサイトなどでは、他のサイトへのリンクを貼っていないサイトも多くあります。この点でも、日本語で情報を得ていると、情報網がなかなか広がらないようにも思えます。


少しでもいいですから、情報源に英語を加えてみると少しずつ自分の世界が広がるはずです。この量子コンピュータにせよ、人工知能にせよ、気候変動にせよ、インフレにせよ、自由主義国家圏と専制的国家圏の間に広がりつつある溝にせよ、世界はこれから大きく変動するように思えます。


ぜひ英語で情報を入れる習慣を学生時代のうちに身につけてください。



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