2022/10/06

"Humble"であることは近代社会で成功するためにも必要・・・(たぶん)


【この「時事」カテゴリーの記事は、学生さんへの課題リマインダーに掲載した文章をこのブログに転載しているものです。】



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The New York Times(2022/10/05電子版)に次のタイトルのエッセイが掲載されました。


"Humility Is a Virtue. But Can Humble People Succeed in the Modern World?"


たしかに"humble"であることは、多くの宗教が勧めていることですしかし"humble"であれば、近代社会の競争を生き残ることはできないのではないか、というのがこのエッセイストの問いかけです。


しかし商業の性質を理解すると"humble"であることと近代社会で生き残ることが合致しそうです。ビジネスをするためにはマナーがよくなければならないからです。エッセイストは友人によるモンテスキュー引用を紹介します。(注)


He referred me to Montesquieu, the Enlightenment philosopher who wrote: “Commerce is a cure for the most destructive prejudices; for it is almost a general rule, that wherever we find agreeable manners, there commerce flourishes; and that wherever there is commerce, there we meet with agreeable manners.”


"Humble"であること、つまり"humility"が、他人の意見に耳を傾け、他人から学ぶことであれば、それは近代社会での成功の鍵になります。少なくとも新しい発想を身につけることは容易になるでしょう。


if by humility we mean listening to other people without presumption and being willing to learn from them, that’s a virtue that can fuel innovation and growth. 


「他人の意見を聞くなんて当たり前でしょ?」とお思いのあなた、本当にそうですか?実はそんなに簡単なことではないと思います。少なくとも私は、他人の意見を耳では確認しながらも「この人はだいたい○○だから・・・」とか「この件は△△に決まっているでしょ!」などといった偏見が心の中に芽生えることがしばしばあります(反省)。


エッセイストは別の友人による引用も紹介します。


She quotes the Jewish sage Ben Zoma, who said: “Who is wise? One who learns from every person."


大学での学びも、皆さんを"humble"にするものであってほしいと願っています。



(注)とはいえ、購買活動の多くが無人格的なネット販売に移行していることを考えると、それほど商業にとって美徳は必要だといえるのだろうかという疑問も湧いてこないわけではありません。

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