この度、非対面式で開催される関西英語教育学会の2020年度(第25回)研究大会で、オンデマンド配信でシンポジウムを開催することになりました。
シンポジウム
学校英語教育は言語教育たりえているのか
―意味の身体性と社会性からの考察―
登壇者:柳瀬陽介(京都大学)・長嶺寿宣(龍谷大学)・山本玲子(京都外国語大学)
趣旨説明
この非同期的ファイル配信・質問受付型のシンポでは、日本の学校英語教育に対する根本的な問いかけを柳瀬(京都大学)が行ない、そしてその問いの重要性を長嶺(龍谷大学)と山本(京都外国語大学)が数々の現場のエピソードから示します。日本の学校英語教育は、意味の身体性と社会性をあまりにも軽視していませんでしょうか?たしかに、ここ最近の英語教育は、英語という言語の構造性を踏まえた「コミュニケーション活動」を推奨し、学習者にさかんに英語を操作させています。しかしその操作活動では、意味から身体性が脱落し、学習者が意味を身体レベルで実感することがないままになっていませんでしょうか。また、その意味は誰にとっても同一な意味として想定され、異なる人間によりさまざまに理解・解釈されうるという意味の社会性を欠いたものになっていませんでしょうか。意味の身体性と社会性を取り戻さない限り、学習者は英語を「身につけ」て社会で英語を使いこなす「社会的主体」となることが困難なままになるのではないかと、このシンポは問いかけます。皆様の積極的な視聴と質問をお待ちしております。
学会員には、近いうち、会員専用特設ページでシンポジウムの、スライドファイル、音声ファイル、質問フォームにアクセスできる情報が郵送されるそうです。
ここでは学会事務局の許可を得て、スライドファイルのみを公開します。
ご興味のある方は、ぜひ御覧ください。
なお、学会員の方におかれましては、ぜひ後日オープンする質問フォームでご質問やご意見をお寄せいただければありがたい限りです。即答はできませんが、後日、何らかの形で応答はさせていただく所存です。
柳瀬スライド:
長嶺スライド
山本スライド