言語教育設計学2
授業開催形式
今期の授業はすべて教室で対面して行う予定です。受講者の皆さんは、京都大学の人間・環境研究科のLearning Management SystemであるPandAにアクセスできるデバイス(ラップトップ推奨)を持参して教室に来てください。なお、万が一のためにZoomでの生配信をしますが、これは特別な理由で教室に来れない人のための例外措置です。
授業資料提示および課題提出はすべてPandAから行います。受講者は毎週必ずPandAをチェックしてください。
なお下の記述は、大学のKULASISシステムに掲載したものとは少し異なっております。講師の最新の知見を活かすための改訂ですので、ご了解をお願いします。
授業の概要・目的
この授業では言語教育の設計を、「実践・実践者」、「行為」、「身体」、「語り」の4つの観点から考察します。この授業の目的は、これら4つの観点から、言語教育における授業およびカリキュラムの設計について理論的に考察し、さらにそれを改善・再構築する力をつけることです。この力により、履修者が実際に教壇に立った際に、言語教育の改良に貢献できることを目指します。
なおこの授業での「言語教育」として考察する事例は主に日本における英語教育ですが、その他の事例にも時に言及します。またここでの「設計」として主に考えるのは、教師が(学習者からの協力をえながら)構想・実施できるレベルの設計・改善・再構築です。
到達目標
・理論的目標:言語教育における授業やカリキュラムの設計において、単に自分の経験から考えるのではなく、実践研究・実践者研究の観点から検討を加えることができるようになる。
・理論的下位目標
(1):実践および実践者を重視した研究について理論的に考察できるようになる。
・理論的下位目標
(2):言語教師と言語学習者が個人として行う行為や技能修得について理論的に考察できるようになる。
・理論的下位目標
(3):言語教師と言語学習者の身体について理論的に考察できるようになる。
・理論的下位目標
(4):言語教師と言語学習者が共同体を形成し語り合うことについて理論的に考察できるようになる。
・実践的目標:言語教育の授業やカリキュラムの設計・改善・再構築について、自分なりの解決法を提案し、それを共同体的観点からも研究的観点からも再検討することができるようになる。
授業計画と内容
この授業は上記の4つの観点に基づき、4部から構成されています。
【第1部 なぜ実践研究・実践者研究が重要なのか】
第01回 (10/06) コミュニケーションとしての授業
第02回 (10/13) ある実践者(田尻悟郎氏)の実践の分析
第03回 (10/20) 教育実践の再現可能性について
第04回 (10/27) 第1総括:実践研究・実践者研究から考える言語教育の設計
【第2部 実践研究・実践者研究の理論的背景(1):行為について】
第05回 (11/10) 実践論から考える言語教育
第06回 (11/17) 技能修得論から考える言語教育
第07回 (11/24) 行為論から考える言語教育
第08回 (12/01) 第2総括:実践者・技能・行為から考える言語教育の設計
【第3部 実践研究・実践者研究の理論的背景(2):身体について】
第09回 (12/08)
神経科学の身体論から考える言語教育
第10回 (12/15)
認知意味論の身体論から考える言語教育
第11回 (12/22)
人間と言語の全体性から考える言語教育
第12回 (01/05) 第3統括:身体から考える言語教育の設計
【第4部 実践研究・実践者研究の方法:語り合いについて】
第13回 (01/12) 物語論と対話論から考える言語教育研究
第14回 (01/19) 当事者研究・オープンダイアローグから考える言語教育研究
第15回 (PandA) フィードバック
授業の基本方針:以下に、予習と復習のやり方について書きますが、大切なことは、この授業は教師が一方的に知識を提供する情報伝達ではなく、受講者の主体的で積極的な参加を求めるということです。受講者は、教師が予め提供しておいた予習用資料の中で、自分が重要だと思った論点を予めまとめてPandAに投稿します。授業ではそれらの論点を共有し対話を行います。その際に、さらなる説明が必要でしたら教師は解説を加えますが、それ以外は、教師は基本的には授業内では知識提示は行わず、もっぱら受講者の対話を深める役に徹します。復習は総括回で行いますが、そこでは、授業で学んだことをできるだけ精緻に言語化します。予習では書きことばで、授業では話しことばで、思考と省察を重ね、言語教育について的確に考え語ることができるようになることを目指します。その思考力・省察力によって言語教育の現場でも有益な対話をするだけの力を獲得することを狙っています。
精読回:第1-3、5-7、9-11、13-14回(以下、精読回)の授業では、履修者が指定されたテクストを精読した上自分なりの理解や疑問を明確にし、それをもとに参加者全員で討議します。
予習のやり方は以下の通りです。
予習:授業前日の深夜(水曜夜23:59) までに、以下の「教科書」の項に示されたURLの記事(公開されている学術論文の場合はPDF本文)を読み、自分なりに理解できたことと理解できなかったことをまとめて、PandAの「課題」の欄に書き込んでください。
総括回:第4、8、12回(以下、総括回)の授業は、それまでの総括を行い、履修者がそれまでに学んだ観点を整理した上で、授業では各自が発表し参加者全員で討議します。
予習のやり方は以下の通りです。
予習:授業前日の深夜(水曜夜23:59) までに、それぞれの部で学んだことに基づき、言語教育において重要と考える1つの論点についてまとまった文章を書き、それをPandAの「課題」の欄に書き込んでください。
フィードバック:第15回の授業ではフィードバックとして、授業全体を通じた学びを再確認しそこから新たな学びにつながるような情報提供をPandA上で行います。
履修要件
特になし
成績評価の方法・観点
精読回の授業での予習状況(25点満点)と積極的な対話(25点満点)、および統括回における予習(25点満点)と実際の発表(25点満点)の合計得点(100点満点)で評価する。
教科書
以下のURLの記事がこの授業の教科書に相当します。
【第1部 なぜ実践研究・実践者研究が重要なのか】
第1回 (10/06) コミュニケーションとしての授業
※ 第1回目の授業では顔合わせ、授業説明をした後に以下の解説動画を見ていただきます。この回に限って予習は必要ありません。
■ 授業で視聴
「授業というコミュニケーションの計画性と偶発性」スライドと説明Zoom動画の公開
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2021/09/zoom.html
人格的コミュニケーションとしての授業:スライドと解説動画
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2022/09/blog-post.html
第2回 (10/13) ある実践者(田尻悟郎氏)の実践の分析
■ 必須
柳瀬の発表部分のスライドと動画の公開:人を育てる英語教育・田尻悟郎の授業は大学生の人生にどう影響を与えているのか
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2022/08/blog-post_22.html
▲ 参考
「こんな先生に出会いたかった! ~豊かな人生を送るために子どもたちに伝えること~」
http://www.kobegakkou-blog.com/blog/2014/08/post-cbeb.html
田尻実践に見る英語教育内容マネジメントに関する一考察 (2005/3/6)
https://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/inservice.html#050306
田尻悟郎先生の多声性について
https://yanaseyosuke.blogspot.com/2012/04/blog-post.html
田尻先生の「進化」、言語感覚、コミュニケーション観、学習観
https://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/06/blog-post_14.html
田尻悟郎 (2021) 『知ってる英語で何でも話せる! 発想転換トレーニング』 コスモピア
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2021/05/2021.html
アレント『人間の条件』による田尻悟郎・公立中学校スピーチ実践の分析
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/zenkoku2004.html#050418
大学野球「関西大学」に組織力が生まれた「意外な方法」…野球を「教育」にすればこれだけ変わる
https://gendai.media/articles/-/102048
第3回 (10/20)
教育実践の再現可能性について
■ 必須
柳瀬陽介「教育実践を科学的に再現可能な操作と認識することは,実践と科学の両方を損なう」(シンポジウム:外国語教育研究の再現可能性2021
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2021/09/2021_11.html
当事者の現実を反映する研究のために(要パスワード)
https://app.box.com/s/eubli7mwy4lqrens47rw7w3i0iiqw5ce
▲ 参考
柳瀬陽介 (2017) 「英語教育実践支援研究に客観性と再現性を求めることについて」『中国地区英語教育学会研究紀要』47 巻 p. 83-93.
https://doi.org/10.18983/casele.47.0_83
草薙邦広・鬼田崇作・
亘理陽一 (2021) 「外国語教育研究の再現可能性 : 素朴な認識の拒絶と追求姿勢の擁護」
『広島外国語教育研究』
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2021/03/2021_26.html
第4回 (10/27) 第1総括:全体性の観点から考える言語教育の設計
上のURLを再読したり、関連文献を自分で読み進めたりして、自分なりの問題意識を高めください。その上でトピックを1つ定めて、まとまった文章を書いてください。
なおこの総括は、本格的なエッセイ・論文である必要はありませんが、学術的な書き方にはしたがってください。「学術的な書き方」について共通理解を得るため、一度は必ず下の記事を読んでおいてください。
■ 必須
私家版:論文執筆のための5つの手順
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2022/04/5.html
Thesis Statement (X is/does
Y in Z) の3要素の説明とYとZの定め方
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2022/05/thesis-statement-x-isdoes-y-in-z-3yz.html
【第2部 実践研究・実践者研究の理論的背景(1):行為について】
第05回 (11/10)
実践の認識論
■ 必須
K.ガーゲン・M.ガーゲン著、伊藤守・二宮美樹訳 (2018) 『現実はいつも対話から生まれる』ディスカヴァー・トゥエンティワン
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2020/09/km-2018.html
「工学的合理性から行為内在的省察へ」 "The Reflective Practitioner" の第2章のまとめ
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2020/09/reflective-practitioner-2.html
「専門職および専門職の社会における位置に関する発展的考察」 "The Reflective Practitioner"の第10章のまとめ
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2020/09/reflective-practitioner10.html
「学びのための対面コミュニケーションとはどうあるべきか:
精神科医・神田橋條治氏の実践知からの整理と考察
」
『ラボ言語教育総合研究所報
ことばに翼を』Vol.4
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2021/04/vol4.html
▲ 参考
『神田橋條治精神科講義』『神田橋條治医学部講義』(創元社)を読んで
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2021/02/blog-post.html
神田橋條治『精神療法面接のコツ』『追補 精神科診断面接のコツ』(岩崎学術出版社)の教育への拡大解釈(その1)
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2021/02/1.html
神田橋條治『精神療法面接のコツ』『追補 精神科診断面接のコツ』(岩崎学術出版社)の教育への拡大解釈(その2)
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2021/02/2.html
神田橋條治 (2011) 『技を育む』 中山書店
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2021/03/2011.html
第06回 (11/17) 技能修得論から考える言語教育
■ 必須
Michael Polanyi (1958) Personal Knowledge (The University of Chicago
Press)のまとめ
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2020/09/michael-polanyi-1958-personal-knowledge.html
Michael Polanyi (1966) The Tacit Dimension (Peter Smith) のまとめ
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2020/09/michael-polanyi-1966-tacit-dimension.html
▲ 参考
ジョッシュ・ウェイツキン著、吉田俊太郎訳 (2015) 『習得への情熱 -- チェスから武術へ』(みすず書房)
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2020/09/2015.html
羽生善治氏の4冊の本を読んで:知識を経験にそして知恵に
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2020/09/4.html
第07回 (11/24) 行為論から考える言語教育
■ 必須
B・ラトゥール著、伊藤嘉高訳 (2019)『社会的なものを組み直す』法政大学出版局、Bruno Latour (2005) “Reassembling
the social” OUP
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2019/08/b-2019bruno-latour-2005-reassembling.html
國分功一郎 (2017) 『中動態の世界 意志と責任の考古学』(医学書院)
https://yanaseyosuke.blogspot.com/2018/10/2017.html
國分功一郎・熊谷晋一郎 (2019) 『<責任>の生成 -- 中動態と当事者研究』(新曜社)を読んで:「英語が話せる」ことや「やる気が出ない」ことなどについて
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2021/03/2019.html
國分功一郎 (2021) 「中動態から考える利他--責任と帰責性」伊藤亜紗、他『「利他」とは何か』集英社 (111-134頁)
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2022/03/2021-111-134.html
▲ 参考
『学び合い』における
コミュニケーション観の転換
―近代的主体からオートポイエーシスへ―(中国地区英語教育学会発表用のスライドと配布資料と発表音声)
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2019/06/blog-post_26.html
第08回 (12/01) 第2総括:実践者・技能・行為の観点から考える言語教育の設計
上のURLを再読したり、関連文献を自分で読み進めたりして、自分なりの問題意識を高めください。その上でトピックを1つ定めて、まとまった文章を書いてください。
【第3部 実践研究・実践者研究の理論的背景(2):身体について】
第09回 (12/08) 神経科学の身体論から考える言語教育
■ 必須
Lisa Feldman Barrett (2018) How Emotions Are Made: The Secret Life
of the Brain (London: Pan Books) の四章までのまとめ
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2019/08/lisa-feldman-barrett-2018-how-emotions.html
Lisa Feldman Barrett (2018) How Emotions Are Made: The Secret Life
of the Brainの五章(「概念、ゴール、ことば」)のまとめ
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2019/08/lisa-feldman-barrett-2018-how-emotions_26.html
Lisa Feldman Barrett (2018) How Emotions Are Madeの第六章(「脳はいかにして情動を作り出すのか」)のまとめ
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2019/09/lisa-feldman-barrett-2018-how-emotions.html
意味のシステム依存性と語の超越論的指示機能に関する若干の考察:バレット著、高橋洋訳 (2019) 『情動はこうしてつくられる』(紀伊國屋書店)の1-7章を読んで
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2020/02/2019-1-7.html
第7章「社会的実在性を有する情動」(Emotions as Social
Reality) のまとめ: "How Emotions Are
Made"より
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2020/02/7emotions-as-social-reality-how.html
身体と心と社会は不可分である:Barrettの"How Emotions Are Made"の後半部分から
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2020/02/barretthow-emotions-are-made.html
▲ 参考
「優れた英語教師教育者における感受性の働き―情動共鳴によるコミュニケーションの自己生成―」投影スライドと配布資料
+ 音声録音ファイルと質疑応答のまとめ
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2017/06/blog-post_73.html
「優れた英語教師教育者における感受性の働き―情動共鳴によるコミュニケーションの自己生成―」(『中国地区英語教育学会研究紀要』 No. 48 (2018). pp.11-22)
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2018/05/no-48-2018-pp11-22_88.html
https://doi.org/10.18983/casele.48.0_11
第10回 (12/15)
認知意味論の身体論から考える言語教育
■ 必須
授業用スライド(要パスワード)
https://app.box.com/s/ysv9ab7qwmtkuacqb6k4
ジョージ・レイコフ著、池上嘉彦、河上誓作、他訳(1993/1987)『認知意味論 言語から見た人間の心』紀伊国屋書店
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/10/19931987.html
マーク・ジョンソン著、菅野盾樹、中村雅之訳(1991/1987)『心の中の身体』紀伊国屋書店
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/11/19911987.html
ジョージ・レイコフ、マーク・ジョンソン著、計見一雄訳 (1999/2004) 『肉中の哲学』哲学書房
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/12/19992004.html
▲ 参考
身体性に関しての客観主義と経験基盤主義の対比
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/06/blog-post.html
レイコフとジョンソンによる「客観主義」と「経験基盤主義」に関して寄せられた学部生コメント
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2014/01/blog-post.html
第11回 (12/22) 人間と言語の全体性から考える言語教育
■ 必須
「人間と言語の全体性を回復するための実践研究」
https://doi.org/10.14960/gbkkg.12.14
同発表スライド
https://app.box.com/s/wh67tstkva5w9ksqvxy9wsl8tvdr8020
▲ 参考
(1):身体について
竹内敏晴 (1999) 『教師のためのからだとことば考』ちくま学芸文庫
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/04/1999.html
野口三千三氏の身体論・意識論・言語論・近代批判
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/02/blog-post_21.html
竹内敏晴
『教師のためのからだとことば考』に対する学生さんの感想
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/04/blog-post_18.html
「教師のためのからだとことば考」を読んで考えた、授業における生徒への接し方(学部生SSさんの文章)
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/08/ss.html
野口三千三の身体論・言語論についての学生さんの振り返り
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2017/01/blog-post.html
和田玲先生による「原初体験と表現の喪失」
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/03/blog-post.html
3/4京都講演:「英語教師の成長と『声』」の投影資料と配布資料
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/03/34.html
京都講演に対する松井孝志先生のコメントを受けて
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/03/blog-post_06.html
「ユマニチュード」あるは<人間らしさ>を教室でも実践することについて
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2017/06/blog-post_13.html
喜多
壮太郎 (2000) 「ひとはなぜジェスチャーをするのか」 『認知科学』7 巻 1 号 p. 9-21
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2018/06/2000-7-1-p-9-21.html
喜多壮太郎 (2002) 『ジェスチャー 考えるからだ』 金子書房
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2018/06/2002.html
7/15(日)の公開研究集会:外国語教師の身体作法(京都外国語大学)は予定通り開催します + 柳瀬の当日発表資料公開
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2018/07/715.html
David McNeill (2005) Gesture and Thoughtの第1-4章のまとめ
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2018/07/david-mcneill-2005-gesture-and-thought1.html
7/22の公開研究集会「外国語教師の身体作法」での柳瀬発表の後の質疑応答
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2018/07/722_17.html
率直で開かれたコミュニケーションから私たちの喜びである共感や連帯感が生まれる(アダム・スミスの『道徳感情論』から)
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2017/06/blog-post_23.html
「公開ワークショップとシンポジウム:英語教育の身体性」の参加者の振り返り
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2017/05/blog-post_22.html
(続)「公開ワークショップとシンポジウム:英語教育の身体性」の参加者の振り返り
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2017/05/blog-post_30.html
(続々)「公開ワークショップとシンポジウム:英語教育の身体性」の参加者の振り返り
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2017/06/blog-post_18.html
▲ 参考
(2) :ユングについて
「人間と言語の全体性を回復するための実践研究」では、ユングについても言及されていましたので、以下の資料も追加します。
C.G.ユング著、林道義訳 (1987)
『タイプ論』
みすず書房
https://yanaseyosuke.blogspot.com/2014/05/cg-1987.html
C.G.ユング著、ヤッフェ編、河合隼雄・藤縄昭・出井淑子訳
(1963/1972) 『ユング自伝 ― 思い出・夢・思想 ―』
みすず書房
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2010/01/cg-19631972.html
C.G.ユング著、小川捷之訳 (1976) 『分析心理学』
みすず書房
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2010/01/cg-19681976.html
C.G.ユング著、松代洋一訳 (1996) 『創造する無意識』平凡社ライブラリー
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2014/02/cg-1996.html
C.G.ユング著、松代洋一・渡辺学訳 (1995) 『自我と無意識』第三文明社
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2014/02/cg-1995.html
小川洋子・河合隼雄『生きるとは、自分の物語をつくること』新潮社
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2011/03/blog-post_3321.html
河合隼雄 (2009) 『ユング心理学入門』岩波現代文庫
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2014/03/2009.html
河合隼雄 (2010) 『心理療法入門』岩波現代文庫
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2014/03/2010.html
河合隼雄 (2009) 『カウンセリングの実際』 岩波現代文庫
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2014/03/2009_25.html
河合隼雄 (2009) 『心理療法序説』(岩波現代文庫)
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2014/04/2009.html
村上春樹(2010)『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』文藝春秋
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/10/2010_31.html
小川洋子(2007)『物語の役割』ちくまプリマー新書
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/10/2007.html
J-POSTLは省察ツールとして 英語教師の自己実現を促進できるのか ―デューイとユングの視点からの検討―(「言語教育エキスポ2014」での発表)
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2014/03/j-postl-2014.html
柳瀬・山本・樫葉
(2015) 「英語教育の 「危機」 と教育現場」 (草稿)
https://yanaseyosuke.blogspot.com/2015/05/2015-45-pp.html
当事者の弱さや苦労を他人が代わりに解決することについて -- ユング『分析心理学』再読から当事者研究について考える --
https://yanaseyosuke.blogspot.com/2019/01/blog-post.html
ルーマンの二次観察についてのさらに簡単なまとめ
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2019/07/blog-post.html
ルーマンの二次観察 (Die Beobachtung zweiter Orndung, the second-order observation) についてのまとめ -- Identitat - was oder wie? より
https://yanaseyosuke.blogspot.com/2016/08/die-beobachtung-zweiter-orndung-second.html
第12回 (01/05) 第3統括:身体から考える言語教育の設計
上のURLを再読したり、関連文献を自分で読み進めたりして、自分なりの問題意識を高めください。その上でトピックを1つ定めて、まとまった文章を書いてください。
変更:1/5の授業は、柳瀬が以下の資料(第9回の参考資料:授業では扱えなかった)をもとにした講義をします。特に予習の必要はありません。年末年始はゆっくり休んでください。
「優れた英語教師教育者における感受性の働き―情動共鳴によるコミュニケーションの自己生成―」投影スライドと配布資料 + 音声録音ファイルと質疑応答のまとめ
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2017/06/blog-post_73.html
「優れた英語教師教育者における感受性の働き―情動共鳴によるコミュニケーションの自己生成―」(『中国地区英語教育学会研究紀要』 No. 48 (2018). pp.11-22)
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2018/05/no-48-2018-pp11-22_88.html
https://doi.org/10.18983/casele.48.0_11
【第4部 実践研究・実践者研究の方法:語り合いについて】
第13回 (01/12) 物語論と対話論から考える言語教育研究
※ 予定を一部変更して、今回は物語論だけを扱います。
■ 必須
なぜ物語は実践研究にとって重要なのか
https://doi.org/10.14960/gbkkg.16.12
3/11の学会発表スライド:なぜ物語は実践研究にとって重要なのか―仮定法的実在性による利用者用一般化可能性―
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2018/03/311.html
柳瀬陽介 (2010) 「英語教育実践支援のためのエビデンスとナラティブ : EBMとNBMからの考察」
https://doi.org/10.18983/casele.40.0_11
当事者の現実を反映する研究のために(要パスワード)
https://app.box.com/s/eubli7mwy4lqrens47rw7w3i0iiqw5ce
八木真奈美・中山亜紀子・中井好男 (2021) 『質的研究を考えよう』(ひつじ書房)、および意味概念と物語概念のまとめ
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2022/03/2021.html
「人が他人の心を知ることができるのか」という難問、および再帰性 (reflexivity) と省察 (reflection) の違い
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2022/03/reflexivity-reflection.html
北出慶子・嶋津百代・三代純平 (2021) 『ナラティブでひらく言語教育』
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2022/03/2021_24.html
『荒木飛呂彦の漫画術』を読んで、実践報告における人間の描き方について考えました
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2022/05/blog-post.html
▲ 参考(物語論)
J. Bruner (1986) Actual Minds, Possible Worlds の第二章 Two modes of thoughtのまとめと抄訳
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2017/10/j-bruner-1986-actual-minds-possible.html
Jerome Bruner (1990) Acts of Meaningのまとめ
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2017/06/jerome-bruner-1990-acts-of-meaning.html
ヘイドン・ホワイト著、上村忠男監訳 (2017) 『実用的な過去』岩波書店 Hayden White (2014) The Practical Past. Evanston, Illinois: Northwestern University Press.
https://yanaseyosuke.blogspot.com/2018/03/2017-hayden-white-2014-practical-past.html
Hayden White (1980) The Value of Narrativity in the Representation of Realityの抄訳
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2017/11/hayden-white-1980-value-of-narrativity.html
Critical Realism, Policy, and Educational Research (批判的実在論、政策、そして教育研究)
https://yanaseyosuke.blogspot.com/2017/12/critical-realism-policy-and-educational.html
▲ 参考(対話論)
David Bohmによる ‘dialogue’
(対話、ダイアローグ)概念
https://yanaseyosuke.blogspot.com/2016/04/david-bohm-dialogue.html
感受性、真理、決めつけないこと -- ボームの対話論から
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2016/05/blog-post.html
ボームの対話論についての学生さんの感想
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2016/05/blog-post_8.html
意味と真理の概念から捉えた対話の概念
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2020/09/blog-post_49.html
第14回 (01/19) 当事者研究・オープンダイアローグから考える言語教育研究
■ 必須
浦河べてるの家『べてるの家の「当事者研究」』(2005年,医学書院)
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/07/2005.html
浦河べてるの家『べてるの家の「非」援助論』(2002年、医学書院)
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/07/2002.html
英語教師の当事者研究
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2016/09/blog-post_8.html
樫葉みつ子・柳瀬陽介 (2020) 「当事者研究から考える校内授業研究のあり方
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2021/02/2020.html
The Distinct Epistemology of Practitioner Research: Complexity,
Meaning, Plurality, and Empowerment.
https://doi.org/10.32234/jacetjournal.64.0_21
オープンダイアローグの詩学 (THE POETICS OF OPEN DIALOGUE)について
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2015/12/poetics-of-open-dialogue.html
オープンダイアローグでの実践上の原則、および情動と身体性の重要性について
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2015/12/blog-post.html
オープンダイアローグにおける情動共鳴 (emotional attunement)
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2016/01/emotional-attunement.html
オープンダイアローグにおける「愛」 (love) の概念
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2016/01/love.html
▲ 参考
(1) :当事者研究について
樫葉・中川・柳瀬 (2018) 「卒業直前の英語科教員志望学生の当事者研究--コミュニケーションの学び直しの観点から--」
https://doi.org/10.18983/casele.48.0_95
当事者研究が拓く、弱さを語るコミュニケーション
―校内のコミュニケーションリーダーとなる英語教師を目指して―
https://doi.org/10.20581/arele.30.0_271
中川
篤,柳瀬
陽介,樫葉
みつ子 (2019) 「弱さを力に変えるコミュニケーション―関係性文化理論の観点から検討する当事者研究」『言語文化教育研究』第17巻 pp. 110 - 125
https://doi.org/10.14960/gbkkg.17.110
当事者が語るということ
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/09/blog-post_4103.html
「べてるの家」関連図書5冊
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/11/5.html
綾屋紗月さんの世界
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/12/blog-post.html
熊谷晋一郎 (2009) 『リハビリの夜』 (医学書店)
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/04/2009.html
熊谷晋一郎(編) (2017) 『みんなの当事者研究』 金剛出版
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2017/08/2017.html
第15回当事者研究全国交流集会名古屋大会に参加して
https://yanaseyosuke.blogspot.com/2018/10/15.html
当事者研究のファシリテーター役をやってみての反省
https://yanaseyosuke.blogspot.com/2018/12/blog-post.html
バウマン『個人化社会』 Zygmunt Bauman (2001) The individualized society
https://yanaseyosuke.blogspot.com/2019/03/zygmunt-bauman-2001-individualized.html
向谷地生良 (2009) 『技法以前 --べてるの家のつくりかた』医学書院
https://yanaseyosuke.blogspot.com/2019/01/2009.html
熊谷晋一郎(編) (2019) 『当事者研究をはじめよう』金剛出版
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2020/03/2019.html
8/25(土)14:00から第8室で発表:中川・樫葉・柳瀬「英語科教員志望学生の被援助志向性とレジリエンスの変化--当事者研究での個別分析を通じて--」(投影資料・配布資料の公開)
https://yanaseyosuke.blogspot.com/2018/08/82514008.html
眞子和也君と中川篤君の学会発表(2019/03/09(土)言語文化教育研究学会(於 早稲田大学)
https://yanaseyosuke.blogspot.com/2019/03/20190309.html
熊谷晋一郎(編) (2019) 『当事者研究をはじめよう』金剛出版
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2020/03/2019.html
向谷地生良(他) (2020) 『弱さの研究 -- 「弱さ」で読み解くコロナの時代 --』 くんぷる
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2020/12/2020.html
▲ 参考
(2):オープンダイアローグについて
比較実験研究およびメタ分析に関する批判的考察 --『オープンダイアローグ』の第9章から実践支援研究について考える--
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2016/08/blog-post.html
ヤーコ・セイックラ、トム・アーンキル、高橋睦子、竹端寛、高木俊介 (2016) 『オープンダイアローグを実践する』日本評論社
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2017/08/2016.html
野口裕二 (2018) 『ナラティブと共同性 自助グループ・当事者研究・オープンダイアローグ』
https://yanaseyosuke.blogspot.com/2019/02/2018.html
「対話としての存在」(『ダイアローグの思想―ミハイル・バフチンの可能性』第二章)の抄訳
https://yanaseyosuke.blogspot.com/2017/11/blog-post.html
飢餓陣営・佐藤幹夫 (2016)「オープンダイアローグ」は本当に使えるのか(言視舎)
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2016/05/2016.html
斎藤環 (2019) 『オープンダイアローグがひらく精神医療』日本評論社
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2020/12/2019.html
第15回 (PandA) フィードバック
授業の総括をPandAでお伝えします。
参考書等
・浦河べてるの家
(2002)『べてるの家の「非」援助論』医学書院
・浦河べてるの家
(2005)『べてるの家の「当事者研究」』医学書院
・樫葉みつ子・中川篤・柳瀬陽介 (2018)「卒業直前の英語科教員志望学生の当事者研究 -- コミュニケーションの学び直しの観点から」『中国地区英語教育学会研究紀要』, No. 48, 95-105.
・斎藤環
(2015)『オープンダイアローグとは何か』医学書院
・セイックラ、アーンキル
(2019)『開かれた対話と未来』医学書院
・ダマシオ
(2005)『感じる脳』ダイヤモンド社
・ダマシオ
(2013)『自己が心にやってくる』早川書房
・ダマシオ
(2018)『意識と自己』講談社学術文庫
・中川篤・樫葉みつ子・柳瀬陽介 (2019)「当事者研究が拓く、弱さを語るコミュニケーション --校内のコミュニケーションリーダーとなる英語教師を目指して」『全国英語教育学会紀要』, No. 30, 271-286.
・バレット
(2019)『情動はこうしてつくられる』紀伊國屋書店
・ブルーナー
(2016)『意味の復権』ミネルヴァ書房
・ボーム
(2007)『ダイアローグ』英治出版
・ホワイト
(2017)『実用的な過去』岩波書店
・ポラニー
(1980)『暗黙知の次元』紀伊国屋書店
・ポラニー
(1985)『個人的知識』ハーベスト社
・柳瀬陽介 (2014)「人間と言語の全体性を回復するための実践研究」『言語文化教育研究』,
No. 12, 14-28.
・柳瀬陽介 (2017)「英語教育実践支援研究に客観性と再現性を求めることについて」『中国地区英語教育学会研究紀要』, No. 47, 83-93.
・柳瀬陽介 (2018)「優れた英語教師教育者における感受性の働き --情動共鳴によるコミュニケーションの自己生成」『中国地区英語教育学会研究紀要』, No. 48, 11-22.
・柳瀬陽介 (2018)「なぜ物語は実践研究にとって重要なのか?読者・利用者による一般化可能性」『言語文化教育研究』, No. 16, 12-32.
・ユング
(1987)『タイプ論』みすず書房
・ラトゥール
(2019)『社会的なものを組み直す』法政大学出版局
・レイコフ、ジョンソン (2004)『肉中の哲学』哲学書房
・レイコフ (1993)『認知意味論』紀伊國屋書店
・Bruner, J. (1986) "Actual Minds, Possible Worlds" The
Harvard University Press
・Schon, D. (1984) "The Reflective Practitioner" Basic Books
※翻訳書がある場合は、原著の掲載は省略した。
授業外学習(予習・復習等)
「授業計画と内容」の項をご参照ください。
その他(オフィスアワー等)
面談を希望する履修者は、口頭もしくはメールでお知らせください。お互いに都合のよい時間帯を予め決めて面談を行いましょう。
その他特記事項
特になし。